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検査値の読み方(血糖値とHbA1c)

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健康診断で血液検査すると色々な検査項目があります。
それをわかりやすく解説していきます。

糖尿病診断の目安

空腹時血糖値(10時間以上絶食時)

正常値 80mg/dl~99mg/dl
糖尿病予備軍 100mg/dl~125mg/dl
糖尿病の可能性が高い 126mg/dl~

HbA1c (10時以上絶食時)

正常値 5.9%以下
糖尿病予備軍 6.0%~6.4%
糖尿病の可能性が高い 6.5%~

血糖値とは食事から吸収される糖質で、その糖質がブドウ糖(グルコース)にまで分解され血液によって全身に運ばれた血液中の糖分の量を測定したものです。
そのため、血糖値は検査前の食事や飲酒、食後からどれくらい時間が経過したかで数値が変わってきます。

一方、HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)は当日の食事に影響を受けません。
HbA1cは赤血球のヘモグロビンAのβ鎖N末端のバリンに血液中のブドウ糖が結合した安定型の糖化産物で糖化ヘモグロビンと言われているものです。
HbA1cの生産量は血糖値に依存し、高血糖の程度に応じて生成物は増加します。
ヘモグロビンの寿命は120日あり、HbA1cの測定値は過去1,2か月の血糖値を反映します。

糖は体のエネルギー源で、糖をエネルギーとして使うにはインスリンが必要になります。

糖尿病とは

インスリンが十分に働かないため、血液中の血糖が増えてしまう病気です。
インスリンは膵臓から出るホルモンで、血糖を一定の範囲におさめる働きがあります。
糖尿病は高血糖状態が続くと発症しますが、怖いのはそれに続く合併症です。
三大合併症と言われている、糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症 糖尿病性神経障害のことです。
現在、糖尿病性腎症は透析導入原因の1位になっています
糖尿病性網膜症も、失明の原因の1位です。このように合併症を発症すると日常生活が非常に制限されてしまいます。

糖尿病の原因

① インスリン不足

膵臓の機能低下によって、十分なインスリンが作れなくなってしまう。また、日本人は欧米人に比べ、もともとインスリンの分泌量が少ない人が多く、遺伝や体質によってもインスリンの分泌の少ない人がいる

② インスリンが効かない

インスリンが分泌されていても効果を発揮できない状態。肥満になると脂肪から出る悪玉物質で肝臓、筋肉、脂肪組織でインスリンの働きを妨げてしまう。

糖尿病にならないために

食事療法

  • 食べ過ぎない(自分にとって適切なエネルギー量にする)
  • 食品の種類を多く(バランスの取れた栄養を食事からとる)
  • 食規則正しく

食べ方にも注意が必要で、食事は野菜から食べる。ゆっくりよく噛んで食べる。食物繊維は十分とることを心がけます。

運動療法

有酸素運動(ウォーキングなど)を毎日30分以上する。
大事なことは継続して続けることです。
運動をすることで血糖値を下げることができます。
また、筋肉を維持するために、筋力トレーニングを取り入れた方が効果的です。

食事療法、運動療法ともに無理なくできる範囲で続けましょう。


 

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